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移動平均線(クロス売買)は勝てるのか ── 16年検証の判定

× でたらめと区別つかず

📜 最も古いテクニカルの一つ。20世紀初頭から使われ、あらゆるチャートソフトの初期表示に入っています。

結論

短期線と長期線のクロスで売買する古典中の古典 ── 16年・6通貨・コスト後の検証で「でたらめと区別がつかない」判定です。

📈 当ラボの実測
プラス率30%(36指標中28位)。クロス売買の選抜設定の7割は、凍結期間でマイナスでした。

⏳ いつ・どこで効いたか(3つの足×銘柄別の実測)

各マスは「その時代より前のデータだけで選抜した上位10設定のうち、その時代のOOS(選抜に使っていない期間)でプラスだった本数」。10/10なら上位設定が全部プラス、0/10なら全部マイナス。下の小さい数字は上位設定のOOS取引数の中央値です(設定ごとに取引数は異なり、検証・OOSとも10回未満の設定は選抜前に足切り済み。それでも少ないマスほど偶然が混ざります)。左=2010年代(OOS 2015-19)・右=2020年代(OOS 2023-26)。

銘柄1時間足4時間足日足
2010年代2020年代2010年代2020年代2010年代2020年代
ドル円5/10
取引292
9/10
取引139
4/10
取引56
2/10
取引51
5/10
取引25
1/10
取引23
ユーロ円0/10
取引141
1/10
取引120
10/10
取引88
0/10
取引56
0/10
取引29
2/10
取引17
ポンド円1/10
取引336
1/10
取引99
5/10
取引55
8/10
取引33
4/10
取引25
7/10
取引19
ユーロドル6/10
取引132
1/10
取引202
7/10
取引82
1/10
取引21
2/10
取引32
5/10
取引25
ポンドドル3/10
取引229
8/10
取引95
1/10
取引35
1/10
取引26
6/10
取引31
9/10
取引22
豪ドル/ドル1/10
取引213
5/10
取引156
7/10
取引53
2/10
取引43
6/10
取引35
0/10
取引19
金(ゴールド)0/10
取引145
1/10
取引74
0/10
取引41
5/10
取引41
5/10
取引30
8/10
取引21

使えるとしたら ── 3足×7銘柄×2年代=42マスのうち、8/10以上は4つだけ。しかも足を変えると同じ通貨で正反対になります(例: ユーロ円は4時間足の2010年代10/10に対し、1時間足は0/10)。特定のマスが光った事実より、どの足でも安定しないことが実測の主文です。

相場つき別(4時間足・凍結期間の1トレード平均pips)

銘柄トレンドレンジ高ボラ低ボラ
ドル円-8.8-7.0-8.2
ユーロ円-34.0-38.1-37.1-32.4
ポンド円+112.0-53.7+37.7-19.4
ユーロドル-11.1-10.4+0.5
ポンドドル+23.9-24.6-50.9-7.3
豪ドル/ドル+1.0+3.5+10.1-0.5

※正直な注意: ①この分解は結果を後から条件で切った記述統計であり、事前に予告された戦略ではありません。細かく切るほど偶然の濃淡も混ざります(データスヌーピング)。②損切り・利確・保有本数の探索範囲は4時間足を想定した値のため、日足と金では相性の悪さが数字を押し下げている可能性があります(切り分けの確認はしていますが、完全には分離できません)。③金は1pips=0.1ドル・往復コスト4.0pips(当ラボの実測3.5pipsより保守側)・データは2026年6月まで。④相場つき別の表は4時間足の計測(金は対象外)。時代別の表とは別の計測のため、直接の突き合わせはできません。観測が少ないセルは「—」表示。

なお、この判定は上記の標準的な設定の範囲で測ったもので、あなたの使っている設定に合わせた調整はしていません。自分の期間・閾値・損切り幅で確かめたい場合は、まぐれ判定つきバックテスター(無料)でそのまま試せます ── 効くかどうかを決めるのは、この表ではなくあなたの検証です。

なぜ「効く」ように見えるのか

移動平均は定義上、必ず価格に遅れます。クロスが出た時には動きの大部分が終わっている ── 実際、ゴールデンクロスの検証では「上げはクロスの前に終わっていた」が結論でした。

よくある疑問

Q. どの期間の組み合わせなら効く?

A. 組み合わせ探索は当ラボもやりました。過去に効く組み合わせは大量に出ますが、シャッフルしたでたらめ相場でも同じ数だけ出ました=偶然です。

Q. 環境認識(上か下か)には使える?

A. 「今どっちを向いているか」の整理には便利です。ただしそれは説明であって予測ではありません。

それでも使うなら

予測の道具ではなく、状況を言葉にする定規として。
関連ツール: 🌡️ 相場の体温計(状態把握なら毎日自動計算) / 指標の見方は移動平均線(クロス売買)の解説ページ

🔬 検証条件(実際の検証コードから転記)

対象: 6通貨ペア(ドル円・ユーロドル・ポンド円・ユーロ円・ポンドドル・豪ドル/米ドル)×4時間足×約17年分
手順: パラメータの格子からランダムサーチ4,000試行で探索 → 訓練期間(〜2018年末)と検証期間(〜2022年末)で選抜 → 成績は凍結期間(2023年〜)のみで評価(選抜に使った期間の成績は使わない)
コスト: 全取引から往復1.0pipsを控除 / 各取引にレジームタグ(トレンド/レンジ=ADX・高/低ボラ=ATR)を付与
この指標の探索格子: 短期線{5,10,20}×長期線{50,100,200}×{SMA,EMA}の格子を探索(順張り・逆張り両方向)

🔬 この判定の「なぜ」を、証拠ごと

全手法の判定一覧は判定辞書トップスコアボードに。検証の中身(データ・手順・落とし穴)は note の検証記事群でどうぞ。

全手法スコアボード(note・無料) →

判定は当ラボの実検証(過去データ)に基づく要約であり、将来の結果を保証せず、特定商品・手法の断定的否定でもありません。本ページは教育目的であり、投資助言ではありません。