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MFI(マネーフローインデックス)は勝てるのか ── 16年検証の判定

◎ 条件付きで本物に近い(勝てる保証ではない)

📜 「出来高で重み付けしたRSI」としてジーン・クォンらが考案。RSIの弱点(価格しか見ていない)への、正面からの回答です。

結論

36指標の一括検証で生き残った3つのうちの1つです。出来高を加味した数少ない生存組 ── ただし優位は限定的で、「これで勝てる」ではありません。

📈 当ラボの実測
プラス率85%で36指標の頂点。凍結PF: ドル円1.67・ユーロドル1.62・豪ドル1.85など6通貨中5つでPF1超(唯一ポンドドルだけ0.91)。それでも「勝てる保証」ではなく「でたらめと区別がついた」です。

⏳ いつ・どこで効いたか(3つの足×銘柄別の実測)

各マスは「その時代より前のデータだけで選抜した上位10設定のうち、その時代のOOS(選抜に使っていない期間)でプラスだった本数」。10/10なら上位設定が全部プラス、0/10なら全部マイナス。下の小さい数字は上位設定のOOS取引数の中央値です(設定ごとに取引数は異なり、検証・OOSとも10回未満の設定は選抜前に足切り済み。それでも少ないマスほど偶然が混ざります)。左=2010年代(OOS 2015-19)・右=2020年代(OOS 2023-26)。

銘柄1時間足4時間足日足
2010年代2020年代2010年代2020年代2010年代2020年代
ドル円9/10
取引35
2/10
取引68
0/10
取引47
1/10
取引34
2/10
取引22
10/10
取引15
ユーロ円5/10
取引26
7/10
取引42
3/10
取引22
0/10
取引11
4/10
取引36
9/10
取引22
ポンド円4/10
取引45
5/10
取引37
9/10
取引57
0/10
取引18
0/10
取引34
0/10
取引29
ユーロドル8/10
取引13
4/10
取引31
4/10
取引33
10/10
取引18
1/10
取引34
9/10
取引11
ポンドドル2/10
取引48
2/10
取引30
3/10
取引32
7/10
取引59
6/10
取引36
10/10
取引11
豪ドル/ドル9/10
取引28
0/10
取引20
1/10
取引31
10/10
取引24
6/10
取引19
6/10
取引24
金(ゴールド)0/10
取引139
4/10
取引91
1/10
取引40
7/10
取引27
7/10
取引16
5/10
取引23

使えるとしたら ── 「出来高つきRSI」ですが、両時代そろって8/10以上のマスはゼロ。好成績マス(10件)はすべて片側の時代だけで、ドル円1時間足9/10→2/10、豪ドル1時間足9/10→0/10と続きません。FXの出来高(ティック数)を混ぜても、時代を越える力にはなりませんでした。

相場つき別(4時間足・凍結期間の1トレード平均pips)

銘柄トレンドレンジ高ボラ低ボラ
ドル円+37.8+21.8
ユーロ円-11.3-18.6
ポンド円+17.9+17.9
ユーロドル+15.4+1.7+32.4+3.8
ポンドドル+4.2-4.3+3.3-0.6
豪ドル/ドル+7.1+4.6+8.7

※正直な注意: ①この分解は結果を後から条件で切った記述統計であり、事前に予告された戦略ではありません。細かく切るほど偶然の濃淡も混ざります(データスヌーピング)。②損切り・利確・保有本数の探索範囲は4時間足を想定した値のため、日足と金では相性の悪さが数字を押し下げている可能性があります(切り分けの確認はしていますが、完全には分離できません)。③金は1pips=0.1ドル・往復コスト4.0pips(当ラボの実測3.5pipsより保守側)・データは2026年6月まで。④相場つき別の表は4時間足の計測(金は対象外)。時代別の表とは別の計測のため、直接の突き合わせはできません。観測が少ないセルは「—」表示。

なお、この判定は上記の標準的な設定の範囲で測ったもので、あなたの使っている設定に合わせた調整はしていません。自分の期間・閾値・損切り幅で確かめたい場合は、まぐれ判定つきバックテスター(無料)でそのまま試せます ── 効くかどうかを決めるのは、この表ではなくあなたの検証です。

なぜ「効く」ように見えるのか

価格だけの指標が「過去の値動きの言い換え」なのに対し、MFIは出来高という別の情報を足しています。ただし生き残り組の利益にも、検証期の相場の追い風の寄与は否定できません ── ◎は「区別がついた」であって「腕の証明」ではない点は変わりません。

よくある疑問

Q. ◎ならこれで勝てる?

A. いいえ。◎は「でたらめと区別がついた」という意味で、コスト後の優位は薄く、単体で食べていける水準ではありません。

Q. FXの出来高は不完全では?

A. その通りで、FXの出来高はティック数等の代理です。それでも情報量の差は出た、というのが興味深い点です。

それでも使うなら

生き残り組だが過信は禁物。検証の詳細は判定一覧(スコアボード)から。
関連ツール: 🌡️ 相場の体温計(状態把握なら毎日自動計算) / 指標の見方はMFI(マネーフローインデックス)の解説ページ

🔬 検証条件(実際の検証コードから転記)

対象: 6通貨ペア(ドル円・ユーロドル・ポンド円・ユーロ円・ポンドドル・豪ドル/米ドル)×4時間足×約17年分
手順: パラメータの格子からランダムサーチ4,000試行で探索 → 訓練期間(〜2018年末)と検証期間(〜2022年末)で選抜 → 成績は凍結期間(2023年〜)のみで評価(選抜に使った期間の成績は使わない)
コスト: 全取引から往復1.0pipsを控除 / 各取引にレジームタグ(トレンド/レンジ=ADX・高/低ボラ=ATR)を付与

🔬 この判定の「なぜ」を、証拠ごと

全手法の判定一覧は判定辞書トップスコアボードに。検証の中身(データ・手順・落とし穴)は note の検証記事群でどうぞ。

全手法スコアボード(note・無料) →

判定は当ラボの実検証(過去データ)に基づく要約であり、将来の結果を保証せず、特定商品・手法の断定的否定でもありません。本ページは教育目的であり、投資助言ではありません。